ヤマネコの名前(愛称)について

いまでこそ、飼育個体には名前がついていますが、最初の頃は名前がついておらず、番号で読んでいました。
愛称がつけられたのは、井の頭自然文化園で公募してトラジロウ、サクラ、リリーが最初と思われます。それまで番号で呼んでいたのが、実際に名前がつくと(飼育担当者も)より愛着がわくと言うことで、今ではすべての飼育個体に名前がついています。(環境省的には正式な名前は個体番号であるとの見解)

名前については
・公募(みどり、ひなた、トラジロウ など)
・最初の飼育担当者が命名(いっちゃん、ナオ、のり など) 
・保護されたときに命名(シンゲン、 えびぞう、 Q)
の3パターンあります。

そもそも、個体番号ですが、飼育を開始、あるいは生まれた順番でついています。最初の頃は死産の個体には番号をつけなかったこともありましたが、その個体を含め、番号が付いています。また、対馬で保護されてからファウンダ候補として動物園に移動した個体、野生生物保護センターで公開した個体については2008年にまとめて番号が付いています。
保護個体の番号は、最初に性別(♂→M、♀→F)と保護された地域の名前+シリアルナンバーの組み合わせになっています。例えばシンゲンは最初に(上県町)美止々(みとど)で交通事故に遭って収容されたのでMm-13となります。

現地で保護された個体には、センターの職員が個体の性格や保護された土地に因んだ名前をつけていました(九電工の敷地の保護されたのでキュー(Q)ちゃん 豊玉町曽(そ)で保護されたのでそうすけ(草介))。最近では通報してくれた方がいた場合はその方に命名してもらうようにしているようです(妃、ななみ)

画像は上対馬町豊(とよ)で保護されたFt-73 ななみ(順化ステーションで飼育中:対馬野生生物保護センターHPより転載)